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FXで勝てない人間の本能「プロスペクト理論」を学ぶ

      2016/07/20

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FX勝ち組になるために必要な概念には、確率的思考や自分を客観視する心、他にも損失を受け入れる心や、マーケットを俯瞰する視点など、様々な概念が存在します。一般的には「メンタル」と呼ばれている部分のことです。

さて、その中にプロスペクト理論という概念が存在することを知っているだろうか。このプロスペクト理論とは、簡単にいえば人間がなぜ、こうも簡単に相場の世界で負けてしまうのか、その原因を理論的に解明した理論のことです。

相場参加者の9割以上が負け組と言われています。ということは、9割以上の人間が、このプロスペクト理論を知らないか、あるいは知っているが受け入れていない、理解していないという現実が存在することになる。

つまり、プロスペクト理論を学ぶということは、負け組の思考をダイレクトに学ぶことでもあるのです。勝ち組は負け組から利益を巻きあげています。我々負け組も、勝ち組になりたければ、勝ち組がどのようにして負け組から利益を巻き上げるのか、学ぶ必要があります。

 

 

人間は本能的にマーケットで負けるようにできている

どうして人間は相場の世界に参加すると、いとも簡単に負けてしまうのか。FX、株式、オプション取引、どのようなジャンルにせよ、投資の世界では必ず負け組が9割は存在している。

特にゼロサムゲームの性質が極めて強い外国為替市場は過酷な世界になっていて、誰かの利益はそのまま誰かの損失に直結しています。自分が損失を出している時、誰かの利益に直結しているのです。

では、なぜ参加者の9割が負けてしまうのか。しかも、その中には最初から資金がある人も含まれています。最初からそれなりの規模の資金がある人とは、高所得者のことです。

一般的に、高所得者層は良い教育を受けて、地頭も良いはずです。なのに、そういった人たちですらマーケットでは簡単に負けます。これは頭が良いとか悪いとか、そういう問題の前に人間の本能に大きな欠陥があることが影響しています。

破滅的な本能を解明したプロスペクト理論を学ぶ

そしてその大きな欠陥を学術的に解明し、理論化したのがダニエル・カーネマンとエイモス・ドベルスキーの二人が提唱した「プロスペクト理論」です。

ちなみに、この理論でダニエル・カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞しています。

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このプロスペクト理論で語られていることは、全く同じ金額でも人間は損失のほうが大きいように感じやすく、結果的に苦痛を避けるために損失を先延ばしにする傾向があるということです。

これは人間の本能であり、本来は普通の生活をする上では致命傷になることはあまり無い本能です。ですが、マーケットの世界では、この本能は極めて巨大な障害となって立ちはだかるのです。

と、言われても実感しづらいかもしれません。こうして書いている僕からすれば、体感するように理解できているのですが、初心者や負け組からすれば「だからどうした。」と思われるかもしれない。

だから、例を挙げてみたいと思います。以下に2つの質問を用意したので、直感的に好きな方を選んでください。

A 80%の確率で100万円が手に入るが、20%の確率で1円も手に入らない

B 20%の確率で400万円が手に入るが、80%の確率で1円も手に入らない

次は、自分が100万円の借金を抱えていると想像して回答してみてください。

A 100%の確率で借金が50万円減額される

B 70%の確率で借金が全額免除されるが、30%の確率で借金が2倍になる

簡単な質問ですね。あなたはどちらを選びましたか?

ではさっそく解説に入ります。まず、最初の質問はプロスペクト理論に囚らわれている人間であれば、基本的にAを選ぶ傾向にあります。さっきも言ったとおり、人間は確実な利益や目先の快感を優先し、不確定な損失を過小評価して先延ばしにしてしまいます。

だからこそ、この2つの選択肢の場合、大抵の人間にはAを選ぶことが合理的に映るのです。さて、実際のところ本当にAを選ぶことが合理的な選択なのか?

実は、この2つの選択肢はどちらを選んでも構わない、というのが正解です。

期待値という考え方で本能(プロスペクト理論)に逆らう

ここで出てくるのが期待値という考え方です。確率的思考にも通ずる概念なので必ず抑えておきたい考え方、期待値。

80%の確率で100万円が手に入る。これを期待値で表現すると、+80万円になります。次の選択肢である、20%の確率で400万円が手に入る。期待値で表現すると+80万円。つまり、期待値で見るとどちらを選んでも同じなんですよね。

更にここから発展して、確率的思考に基づいて期待値がどういうものか体感してみよう。

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これはExcelで選択肢と同様のことを100回繰り返してみた場合の、損益グラフです。見ての通り、どちらの選択肢も、トータルで見れば稼げる金額に大差ありません。これが「期待値」のすごさです。

FXのトレードは何度も繰り返されるものです。だから、このような期待値という考え方を使って、プロスペクト理論に逆らうことが非常に重要なんです。

さて、次の質問では面白いことに多くの人がBを選ぶ傾向にある。これこそがプロスペクト理論の真髄だと思います。もう一度選択肢を見てみます。

A 100%の確率で借金が50万円減額される

B 70%の確率で借金が全額免除されるが、30%の確率で借金が2倍になる

確かに悩ましい選択肢ですよね。借金を100万円抱えているなら、尚更悩ましく、そしてBの選択肢がより魅力的に映ってしまう。多くの人が残念なことに、選択肢Bを選ぶが、騙されてはいけない。

これも期待値という概念で見てみればどっちが正しい選択肢なのかすぐに分かってしまう。さっそくExcelで100回、選択肢を検証してみました。

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どうでしょうか。Bの選択肢は期待値という観点で見ると、Aの選択肢に若干劣るのです。

期待値の簡単な計算方法

期待値の算出の仕方もついでに解説します。

まず、Aの選択肢は100%の確率で借金が50万円減額。つまり50万円の利益が100%手に入るという意味なので、100%*50万円=50万円となり、期待値は+50万円です。

得られるリターンと確率をそのまま乗算するだけで、おおまかな期待値を出せる。

次のBの選択肢だと、70%の確率で全額免除、つまり70%*100万円=70万円です。そして、30%の確率で借金が倍額に。30%*-100万円=-30万円になります。あとは2つの期待値を合算するだけ。70万円-30万円=40万円。

そう、この選択肢は期待値で見ると+40万円でしか無いのです。ということはBの選択肢を選ぶということは、Aの選択肢を選ぶ場合と比較して、10万円の損失になっています。

70%の確率で借金が全額免除なんだからBで良いのでは?

なぜ、自分は70%の側に入れると確信しているのですか。30%の側にヒットした場合、借金はいきなり倍額になるんですよ。リスクを過小評価しているし、自分だけは大丈夫という正常性バイアスにも見事にハマってしまっています

マーケット参加者も、同様に以上のプロスペクト理論に囚らわれている。

特に初心者は自分だけは大丈夫だし、勝ち組になれると漠然とした自信を持っている。結果、見事に負けていくのです。

プロスペクト理論の概要をもう一度。人間は確実な利益を優先し、不確定な損失を過小評価して先延ばしにする傾向がある。

だいたいプロスペクト理論がどういうものか、この点は理解できたと思う。これをどのように相場の世界で生き残る上での概念に結びつけるかを見ていく。

 

FX勝ち組になるためにプロスペクト理論を克服する必要がある

プロスペクト理論を相場の世界に適用すると、参加者の多くは利確を焦って急ぐ傾向にあって、損切りを先延ばしにして損を拡大させる傾向にある。ということになります。

いわゆるコツコツドカンに直接にリンクしていることになる。小さな利確を繰り返して、コツコツと資金を増やし、ほんの数回のドカンで一気に資金を全損してしまう。

人間は本能的に苦痛や損失を避けようとし、損切りを先延ばしにしてしまいます。

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それに比べて、勝ち組は何の葛藤もなくトレードしています。利確もシステマティックに、何の感情もなく行うし、損切りにも一切の苦痛を感じずに淡々と執行します。

彼らはプロスペクト理論という人間の致命的な欠陥を克服し、損失ポジションは可能な限り速く切って、利益になったポジションには可能な限り利益を乗せようとします。

ただ、気をつけて欲しいのは決してこれが損が出た瞬間に損切りしよう、という安直な考えにはならないことです。損切りを的確に執行できる能力と、ただ単に損切りをしているだけの損切り貧乏はまた別の問題です。

それでも損切りが出来るようになれば、コツコツドカンのドカンを避けることができるので、結果的にマーケットでの寿命は格段に伸びると思います。

勝率が低くても、伸ばせるポジションを徹底的に伸ばせば、それだけでトータルで勝ち残れる可能性が一気に上がると考えられる。

 

まとめ

プロスペクト理論とは結局、損失を可能な限り先延ばしにして利益を可能な限り速く確定したいという人間の本能に関する理論です。

勝ち組の多くは、損切りよりも利確の幅の方が広いです。勝率100%など最初から不可能だと知っているので、負けるポジションは切り捨てて勝てるポジションだけを伸ばして、トータルで利益を残そうと考えています。

→ 勝率100%のFX手法は実在するけれど、負け組には必要が無い理由

ただ、勝ち組の中にも損切りが大きく、利確が小さいトレーダーもいます。しかし、これはかなり稀な存在だと思われるので、無理に真似をしようとする必要はないと思います。こういうトレーダーは勝率が非常に高いのです。

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負け組はまずは、トータルで勝ち残るためにプロスペクト理論を克服することが求められます。ランダム性の強い為替市場では、勝率は50%も出ていれば上出来な方です。しかし、勝率50%となると当然、損切りよりも利確のほうが幅が大きくないと、トータルで利益が残りません

この場合、勝率を更に上げるという選択をするより、プロスペクト理論を克服して利確の幅を損切りよりも大きくするという選択をしたほうが楽です。

プロスペクト理論のことはよく分かったけど、実践となるとやっぱり損切りを先延ばしにしてしまう。あるいは、利確を先走ってしまう。そういった人は、リアル口座での取引を一旦やめてデモトレードで練習するか、ロットを可能な限り抑えてトレードをすることをおすすめします。

とにかく利益を出来るだけ伸ばす。この考え方は勝つ為にかなり重要になってくるので習得したい。逆に利益を伸ばすのに限界があると感じているなら、損切りを短くするにはどうするか、と考えるのもアリだと思います。

なお、損切りを限定するのが苦痛だと感じる人は以下の記事が参考になります。

→ 分かっているのに治せないポジポジ病を、心のすり替えで治す方法

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